1本の電話


昨日の出来事

颯爽とバイクにまたがり、湖沿いの道を走っている。
白いシャツを羽ばたかせながら。

風を感じながら。

こんなにシャツを羽ばたかせていて、もしも胸ポケットに携帯電話なんて入れていたら

落としてしまうな。なんて思って胸ポケットを覗いたら,

そこには携帯電話なんてなかった…。

どこに落としたんだろうとバイクを脇道に停め、

しばらくどうしようか?と考える。

すこしばかり、諦めて急いでセレーノに戻り、

自分の携帯電話の番号に電話する。

2秒後。

「お客さまのおかけになった番号は電源の………」

電源を入れておいたままの携帯電話は2度と呼び出し音がならなかった。

きっと何処かでくしゃくしゃに踏み付けられてしまったのだろう。

本日の出来事

午後3時

雑誌comfyの取材を受ける

「若きショップオーナー伝」というコーナーに見開き2ページで

掲載してくれると言う事で今までの生い立ちやインタビューを受ける

「笑って。」と言われて写真を撮られる。

撮るのは好きだが,写真を撮られるのはやっぱり苦手だ。

ドコモショップへ出向き、家にあったトランシーバーのような

携帯電話に回線を変更してもらった。

待っている間、暇だったので壁際に目をやると

コギャルのような女子高生2人がぬりえコーナーでずっとぬりえを楽しんでいた。

こんな時間の潰し方があるんだって妙に納得した。

でも、ドコモショップのお姉さん達はとっても迷惑そうな顔をしていた。

セレーノに戻ったら,変えたばかりの携帯電話に

1本の電話が…

番号は見なれない番号。

電話をつなぐと

「○○○です。」と久しぶりに聞く声だ

彼女は以前働いていた職場の同僚というか部下というか仲間。

全国各地を飛び回って飲食店やホテル、旅館で働いていた。

今では回り回って石垣島で暮らしていた。

その彼女がこの夏、石垣島でイタリアンレストランを開業する予定でいるらしい。

そんな相談の電話だった。

彼女は数年前と同じように元気でいきいきとしていた。

彼女は数年前と同じように前向きできっといいお店をつくってくれるだろう。

当たり前の事だが電話というものはいつも突然で少しばかり戸惑うが

こんな電話だったらいつでも大歓迎だ。

夏になって彼女のお店がオープンしたら,美味しいワインを持って

石垣島へ遊びに行こうと思った。

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